第2回 理論分科会
越田氏の報告内容

■ 囲碁の基本的ルール

  1. 黒石と白石を交互に盤上に打つ。

  2. コウの場合を除き、盤上のどこに打ってもよい。

  3. 相手の石を囲えば取ることができ、その石で相手の地を埋める。

  4. 囲った地の多い方が勝ち。

■ ゲームとしての囲碁の基本的性格(仮説)

  1. ゲームとしての囲碁の目的:囲碁は地を囲う効率を競うゲームである。

  2. 囲碁はゼロからの構築型のゲームである。(将棋は「突破型」ゲーム。)

■ 囲碁の原理(仮説)

すべての着手は地を作る効率に帰着し得て、数量化できる。

■ 技術に関する基本法則

前提条件:地を囲うには、囲うべき空間の存在が、石を取るには取るべき石の存在が前提である。

  1. 地を囲もうとすることを互いに妨害する。

  2. 自分の石が取られないようにする。

  3. 石を囲うより、逃げる方が手数が少ないので、逃げる方が早い。
    それゆえ、原則として石は取られない。

■ 基本概念とその定義

・地になる空間とは何か

  1. 目(眼)…石が取られない限り、絶対に減らない確定地

  2. 確定地 … 相手が打っても、生きれない場所

  3. 勢力地 … 一方の勢力のみが優勢であり、確定地になり易い場所

  4. 境界の空間 …. 勢力がほぼ互角な白と黒の石の間の空間

  5. 未確定な空間 … その周辺にどちらの石も存在していない、地になる可能性のある空間

  6. ダメ空間 ….黒白とも、地になり難い空間(馬草場)

  7. ダメ場 … 黒白とも、絶対に地にならない場所

■ その他の基礎概念として

などいろいろあるが、今回は省略。