相手のミスをさそうには、どのようなものがあるのでしょうか。形勢のいい場合の心理を考える必要があります。形勢がいい場合には、戦い避けて安全に勝ちたいという心理が強く働きます。このため、守るという意識が強くなり、自分の石が取られないように守る、または、自分の地が減らされないよう地を守るミス手を打ってしまうのです。地を囲う手は、地を減らす手より、着手効率が小さいために、徐々に形勢差が縮まり、やがて形勢逆転のチャンスが起こることになります。
またこれとは、正反対の心理も働きます。それは、一気に勝負を決めたいという気持です。つまり相手に投了させたという思いです、このような場合には、勝負手で打ってきた相手の石を、取ろうとします。相手からの勝負手は自分の勢力圏内に打ってきているため、その石を取って、一気に勝ちたいと思う気持が強くなるのです。この取ろうとする手から見損じによるミス手が生まれ、逆転負けが起こります。