日本囲碁ソフト碁の方程式

囲碁ゲーム理論の必然法則と死活

◆ 基本関数の定義

着手回数 … Lx関数とDx関数

死活場面の状態をその領域の内部と外部に分け、
Lx関数 内部関数 目が作れる連続動作
Dx関数 内部関数 目を取れる連続動作
x指数 必要回数 必要な連続した手数

と定義する。

状態関数 … LL関数とDD関数

LLは生きた状態を表す。
LL(1) 一手打てば死んだ状態になる。
DD(1) 一手打てば死んだ状態になる。

◆ 関係式の考察

これをもとに、死活の状態を式に表すと、その関係式は以下のようになる。
L0=LL(0) 打たなくても活きている。
L1=LL(1) 1手打てば生きれる。
L2=LL(2) 2手連続して打てば生きれる。
D0=DD(0) 打たなくも既に死んでいる。
D1=DD(1) 1手打てば死ぬ
D2=DD(2) 2手連続して打てば死ぬ。

A.周囲がすでに囲まれた状態の死活関係

すでに周囲が囲まれているため、他の石との連結ができない。

前提条件

死活の着手に分岐条件がない。

<等価値の法則>

法則1 L1 = D1
証明 同じ場所に、白が打つと活き、
黒が打つと死ぬ場合はL1とD1が等価となる。
法則2 L2 = L1 + L1
証明 2手でいきる場合、その着手の優先価値は同じある。
L2 = LL(2) = LL(1) +  LL(1)
= L1  +  L1   となる。
法則3 D2 = D1 + D1
証明 同様に殺す場合も、同じである。
D2 = DD(2) = DD(1)+ DD(1) 
= D1   + D1   となる。
法則4 L2 = D2
証明 L2 = L1 + L1
法則1より L1 = D1 のため置き換えにより
L2 = D1 + D1 
L2 = D2   が成立する。

<参考>
コウの場合に….二手かけて石を取る。ことと活きることとが
着手の価値から同じである。

法則5 Ln = Dn   活きる手と殺す手は等価値である。
証明 Ln = Ln-1 +L1 であり
Dn = Dn-1 +D1 であり
あることから Ln=Dnとなる。

◆ 交換法則の法則

法則6 L1 + D1 = D1 + L1
証明 L1 = D1 の場合
L1 + L1 = D1 + L1 = D1 + L1

∴  L1 + D1 = D1 + L1  が成立する。

コウを受ける場合、2回目のコウ立てが利かないようにすることが大切である。
コウを立てでは、再度コウを利用できることが大切である。

B.中央のみが開放状態にある、確定した包囲状態

開放状態とは、目が作れる可能性があることをいう。

以下の前提条件で死活を考えて見る。

前提条件

地を広げて活きることはできない。
他の生きた石との連絡は可能が可能である。

領域関数 … Rx関数の定義

死活の動作では、L1やL2の前に生きた石との連係を制限することが必要になる。
この領域を制限する関数を Rxを定義する。

RDx関数 領域関数 囲う、切る
RLx関数 領域関数 つなげる、逃げる
x指数 必要手数 目的が確定するまでに
必要な連続した手数

<RD1=DD(1)が成立する場合>

囲碁法則1 「囲う手」=「殺す手」となる
説明 切断や封鎖によって死が生まれる状態の時、
RD=D1 となり意味の異なる動作に等価関係が生まれる。

<RD2=DD(2)が成立する場合>

囲碁法則2 活きるための制約条件が生まれる。
説明 二回目の封鎖で死が生まれる状態の時
RD1の手が打たれると、逃げなければない。
囲碁法則3 制約解除の行動価値が生まれる。
説明 二回目の封鎖で死が生まれる状態の時、
相手の構想に対する制約条件の回避のための
RD2からRD3にする意志と回避価値が生まれる。

<RD3=DD(3)が成立する場合>

囲碁法則4 相手から構想への反発可能な状態が生まれる。
説明 三回目の封鎖で死が生まれる状態であるため、
出切りなどでの戦う余裕が生まれる。
囲碁法則5 構想としての全局的な戦いは、
RD2<>RD3の交互状態によって生まれる。
説明 一般に中央の戦いは、RD2とRD3の交互の戦い