日本囲碁ソフト碁の方程式

法則一覧

2005/12/27

ゲームとしての基本原理

原理1 石の存在性とは、石が絶対に取られない状態のことであり、
それは、生きたという石の確定によって決定されている。
原理2 確定地は、生きた石の周囲にしか生まれない。
原理3 勝敗計算は、盤上に置ける石数の面積で計算されている。

囲碁の特性と思考の包括関係

定理 着手の制約条件には、
自由性>効率性>可能性>必然性>確定性>存在性の包括関係ある。
法則1 囲碁の最大特徴は、どこにでも打てる自由性である。
法則2 自由性は、着手の効率性によって制約を受けている。
法則3 効率性は、地になる可能性の条件が必要である。
法則4 可能性は、手順の必然性によって効率があがる。
法則5 必然性は、確定性によって効率があがる。
法則6 確定性は、存在性によって制約を受けている。

公理

A. 石の存在性

公理1 すべての着手は、石の存在性によって成立している。
公理2 対局中は、生きれる可能性によって 
終局後は、生きた確定性によって石は存在している。

B. 着手の価値

公理1 価値は、すべて地の増減に関係している。
公理2 間接的な価値とは、石の存在性に関係した価値である。

C. 一手の効率

公理1 見合いが生まれると、一手の効率は高くなる。
公理2 着手に連続性が生まれると、一手の効率は高くなる。
公理3 必然性が生まれると、一手の効率は高くなる。

D. 効率の分類

公理1 全局的な効率が、部分的な効率より優先される。
公理2 効率には、場所的な効率と形の効率がある。

E. 戦いでの基本条件

公理1  相手の守る手が最大価値の場合は、必然手になる。
公理2  攻め合いは、自分の石が取られない状態を目指している。

F. 可能性の減少(手順進行による)

公理1 一手で囲える地の空間の大きさは、減少していく。
公理2 一手で取れる石の可能性は、減少していく。

G. 確定性の増大(手順進行による)

公理1  手順が進行すると確定性が大きくなる。
公理2  終局まですべての石は、生きた確定状態になければならない。

H. 必然性の増大(手順進行による)

公理1  必然性は、勝敗の確定性によって影響をうける。
公理2  必然性は、効率と危険性によって影響をうける。

I. 目的達成の絶対性

公理1  取られる石数より、取るために要する石数の方が多い。
公理2  地を囲うには、最低でも3つ以上の関連した石が必要になる。

定理と法則

A.達成スピード差

定理 目的を達成には、達成スピードとしての効率差がある。

法則1 石を取るより、逃げるスピードが速い。
法則2 地を囲うより、邪魔をするスピードが速い。
法則3 殺すより、生きるスピードが速い。

B.構想の自由度

定理 形勢は、構想としての自由度が高い方が有利となる。

法則1 地を囲っても勝てる方が、構想の自由度が高い。
法則2 相手への制約条件があると、構想の自由度が上がる。
法則3 攻めることができる石があると、構想の自由度が上がる。
法則4 共通ゾーンでは、石の強さに比例して構想の自由度が上がる。

C.構想の選択

定理 構想は、勝敗の確定性にもっとも影響されている。

法則1 形勢が有利な時は地を囲い、不利な時は戦いをしかける。
法則2 すべての石が取られない場合は、形勢は地の囲える可能性で判断できる。

D.制約条件

定理 制約条件があると、必然手が可能になる。

法則1 受けなければ負けが確定する場合には、制約条件になる。
法則2 取られてはいけない石が生まれると、制約条件が生まれる。
法則3 活きることによって、制約条件は解除される。

E.可能性の増減

定理 可能性の増減によって、勝敗の確定性が変化する。

法則1 大場の手は、相手の地の可能性を制限できる。
法則2 大場の手は、自分の地の可能性が増える。

F.石の安定性

定理 安定状態になると、危険性が増える。

法則1 確定の前には、安定状態を通過している。
法則2 見合い条件が成立すると、安定状態が生まれる。

G.勝敗の確定性

定理 手順が進行すると、勝敗の確定性も高くなる。

法則1 勝敗の確定をさけるために、勝負手が打たれる。
法則2 死活や、詰碁の手順は生きる条件から生まれている。