囲碁から学ぶ人間講座
■ 上手な人間関係、人を動かす、気配りと思いやり
本当にあなたの指示が悪いのか、それとも、相手の能力不足なのか。
自分の思いを伝える秘密が、囲碁ゲームの理論に隠されています。
■ 相手を動かす
囲碁のゲームでは、盤面から相手の意図を推測することがもっとも大切であり、高度な知識と経験、また訓練が必要になります。直感は、経験によって培われますが、プロになればなるほど、ちょっとした違いに対しても、行動に変化がうまれます。
自分の思いどおりに人を動かすには、相手の意図と性格を知ることが大切になります。特性は長所でありまた短所でもあります。それをどのように調和した形で理解できるかが問題になります。人間の防御本能は、他人の利益にめざといくせに、自分の利益には気づけない傾向があります。これも生きていくには、大切な能力なのですが、相手のことを気遣う気持ちを持った方が、最終的に自分にとって有利であるという法則に気づけば、より自然に相手を動かすことができるようになります。また人間としての、潜在的本性を知ることが大切になります。
■ 自分を捨てること
囲碁では、大局的に打つことが大切であると教えられています。部分的には損であっても、全局的視野から見るとより利益があることがよくあります。そして棋力が上がれば上がるほど、この大局観が重要になります
人と人との付き合いでも、その人間性のすばらしさは、心の広さにあるといわれています。心が広い人=やさしいと誤解されてはいませんか。心の広さは、理解の多様性と柔軟性、時期を見た決断力と即効性など、絶えず全体を見て判断する能力の高さ、その考え方の広さにあります。一般的には誰にでもすぐわかるようなGIVE&TAKEは、かならずその見返りを求められ、また自分でも求めようとします。自分のためであり、また他人のためである共存の考え方必要性は、自分の損得だけでなく、相手の損得、社会の損得、人類の損得というように、より広い範囲の損得や自分を超え、自分を捨てた価値観が最終的に最大の利益を自分にもたらしてくれるのです。
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