囲碁での棋力上達は、
- 構想という目的によるよって整理分類された知識量に比例する。
- その知識の活用方法の理解度によって比例する。
- 必然の読み方向性への理解と、その検証力によって比例する。
という3つの条件に影響されています。
このため、どのように構想するのが正しい考え方なのか、また構想として最終目的や効率がどこにあるのか理解できていないと、せっかく努力して得た情報や知識の「活用度の極度な低下」が生まれ、問題を解くという同じ学習形態であっても、その活用度や理解度が180度全く異なったものになるのです。このことが、勉強しているのに棋力が上達しない。またいくら本を読んでもわからないという弊害になっている場合も少なくありません。
理論の基づいた修正が大切
勝負には、失敗というものがつきものです。それが勝敗においても、もっとも影響を及ぼしています。そのため、失敗の原因を、できるだけ早く正しい知識で修正しないと、「失敗する不安」や「負けるという恐怖」にかられ、冷静な思考や判断がかえってできなくなってきます。それが積み重なって、「悪い癖」にまでなることもよくあります。
上達するには、その棋力に応じた「心構え」が必要になりますが、アマ5段程度までの間は、「積極的な攻めによる工夫」というものが効果的といえます。「積極的な攻めによる工夫」は、数多くのミスを生み出す原因にもなりますが、そのミスを「理論」を基本とした「正しい修正方法」を身につけることで、棋力が徐々に上がっていきます。この場合に、その意識としては、なぜその修正が必要なのかという「理由」をしっかり理解することが一番大切です。他人からのいろいろなアドバイスを聞いて修正して打つ場合も、そのアドバイスの意味と理由を「理論として十分に理解」した上でないと、かえって上達を阻害する原因になることがあるのです。
いい手を探すのではなく、次のねらいのある必然手をみつける
いい手を捜して打とうするとかえって、「打ちすぎの手」や「地を囲うとする手」を打ってしまいます。
そのため、
- 相手が手抜きできない手を捜す。
- もし手抜きした、攻める狙いのある手を捜す。
- 相手が打ちたいと思う場所を探す。
ことが大切です。この3つの条件は「必然性」「確定性」連続性」という囲碁で3つの基本条件を満たしています。