寄せでの重要課題は、その局面から終局まで、先手でどれだけ寄せの手を打てるかにあります。そのため次の手が先手で打てるのか、または後手になるかでは、その評価が全く違ってくるのです。
先手を発見するには、二手連続して打つと
- 相手の石が取れる。
- 相手の地が大きく減る。
という読みが基本になっています。
本来大きな手を二手連続して打てることはないのですが、もし相手が受けなれば損失が最大になるという条件によって、「先手」か「後手」かが決定します。このため、序盤や中盤での戦いであっても、寄せになった時に、先手が後手かを考慮した「受け方」「攻め方」が工夫されています。このようなてテクニックは、初級や中級の段階ではなかなか解り難いのですが、徐々に棋力が高段者にあがるにつれ、その意味がわかってくるようになり、石の形に対してより敏感になっってきます。その理由として、利筋が残っていると、一間、見た目が大きいように見えても、大変小さい地にしか囲えない場合が多いためです。
学習としては、寄せにおいて
- 相手の先手にならない受け方
- 先手を利用した寄せでの打ち方
を部分的な問題を練習することで、寄せの棋力アップを図ることになります。