座談会(3) 囲碁ってどんなゲーム

参加メンバー

主な内容

始めの挨拶、自由なゲーム、自由さがもっとも難しいゲームにしてる、地を囲う手は、概論が大切です、生きる効率、地を囲う手は悪手、いい手と悪い手、損しない手とは、次の狙い、殺す詰め碁


始めの挨拶

司会 時間になりましたので、3回目の理論との出会い座談会を始めさせていたさきます。
高橋先生の生徒さんが2名ほど来てくれました。よろしくお願いします。
それと、残念ながらプロの先生が、お仕事の関係で欠席との連絡がありました。それと山田さんも欠席です。

司会 ところで、A君の棋力はどのくらいですか。

A君(三段) 今は。三段で打ってます。

純子(12級) すごいね。小さいときに碁を始めたの。

A君(三段) いいえ、小学校6年からです。

純子(12級) 今、何年なの

A君(三段) 二年です。

純子(12級) そうするとたった二年で三段、信じられない。!

高橋教諭 囲碁クラブにはじめて来た時、私よりまだ弱かったですが、
アっというまに追い越されましたよ。(笑う)

良子(6級) B子さんは、どれくらいなの。

B子(8級) まだ8級です。なかなか強くなれなくて。。。

良子(6級) そうね。碁は難しいからね。

B子(8級) 好きなんですけど…。

純子(12級) B子さんは、いつごろから始めたの。

B子(8級) 中学になってからで、ちょうど1年です。

純子(12級) 聞いて自信喪失。聞かないほうが良かったみたい。

司会 今日は、先生からどんな風に、この会のことを聞いてますか。

A君 たた来ればいいって。

司会 え!。それだけ……....

高橋教諭 すみません。実は、何も説明してません。
越田先生に参加させてもいいですかと相談したら、いいですよと言われたもので…

司会 そうなんですか。もし話し中の途中で、何かわからないことがあっら、
気楽に聞いてください
三男(初段) きっと良子さんよりは、賢こそうだから、そんな心配はいらないでしょう。

良子(6級) 碁は弱くても、話を聞くのは、私の方がずっと上ですよ。ね〜純子さん。

純子(12級) そうかもしれないけど、羨ましいわね。もう一度、中学生に戻りたい気分だわ。


自由なゲーム

司会 今回は、テーマがまだはっきりとは決まっていませんが、誰かご意見ありせんか。

岡村先生 碁のおもしろさ、難しさっていうのはどうですか

越田 そうですね。それでいいと思います。

岡村先生 碁はどこにでも自由に打てて、変化が多い。そこが魅力と思いますが、どうですか?

良子(6級) 変化もある程度ならね〜…変化ばっかりというのも…

純子(12級) 自由も、有り過ぎると、かえって邪魔になるってことありません?

岡村先生 なかなか、初めから手厳しいご意見ですね。なにか、お悩みな事でもあるのですか?

B子 (くすくす笑う…)

三男(初段) 自由はいいですよ。
将棋にみたいに最初から駒のランクが決まっているゲームは、わしは嫌いだね。
やはり、世の中は、自由、平等、博愛の精神が大切。ね〜、A君もそう思うだろ…

A君 は..はい。(小声でB子とぼそぼそ……)

司会 三男さん、自分の考えに同意をもとめような発言はしないようにしてください。

三男(初段) はいはい。わかりました。

越田 碁の魅力は、自由にどこにでも打てことなんですが、
実はこれが碁をもっとも難しくしている原因でもあると思っています。


自由さがもっとも難しいゲームにしてる

司会 何だか、急に今日のテーマが急にでてきたようですね。
「自由さがもっとも難しいゲームにしてる」
良子(6級) 確かにそうだわ、学生時代は、自由自由っていうけど、
気持ち的には、ちっとも自由じゃなかったもの。
純子(12級) そうそう。勉強より、男子生徒の方が気になったりしてね。
自由であればあるほど、迷ってしまって、よけいない事ばかり考えるもの。
三男(初段) へ〜そうだったですか。今では、そんな面影は残ってませんがね。
司会 三男さん….そこまでで…
越田先生。自由さが難しくしてるとは、どういう意味なんですか。
越田 自由過ぎなので、どう打ったらいいのかわからない。いい手なのか悪い手なのかも…
岡村先生 確かにそうですね、
着手評価にしても、棋力によってまるで違うし、また考え方によっても…
良子(6級) それって、囲碁は本当は、直感のゲームってことだからじゃないの。
三男(初段) だから私が以前に言ったでしょう。チャンスと見たら攻める。
どうなるなかは後のお楽しみ….
岡村先生 いい手、悪い手ということの判断基準みたいなものが、明確でないですよね。
良子(6級) 勝てば官軍。
この間も、負けたので勝った人に「私の欠点教えてください」と聞いたら、
私の打った手はすべて悪手になってしました。…ね〜三男さん。
三男(初段) 私は、そんなことを言った記憶はありませんよ。
この手が悪かったねと二三いっただけで。
良子(6級) 言った方は、ほんの二三手なんですけど、聞いてるほうは、全部に聞こえる。
これも碁の七不思議ですね。

地を囲う手は

司会 入門の時、ます始めに、
囲碁は地を囲うゲームとして教えられますが、これは正しいのですか。
高橋教諭 碁のルールとしては、地を囲うゲームで間違いは、ないでしょうね。

良子(6級) なん曖昧な答え方ですね、「正しい」ではなくって….「間違いでない」なんて。

司会 私も、そこのところがよくわからないです。

三男(初段) 戦いのゲーム。騙し合いのゲームってイメージかな。

純子(12級) それは、石を取り合うゲームだからですか。

三男(初段) そうだよ。

岡村先生 どんなゲームかは、いろいろな考え方があるようですね。

良子(6級) いろいろって、他にどんな考え方があるのですか。

岡村先生 例えば、「生き残りゲーム」。「一からから構築するゲーム」だとか。

越田 「地を囲うゲーム」ではなくて、「地を囲う効率を競うゲーム」なら、僕は賛成ですが。
どうですか高橋先生。

高橋教諭 む〜。私の棋力ではなんともいえません。

良子(6級) 越田先生のは、高橋先生よりもっと曖昧ですよ。

純子(12級) それって、そんなに大事なことなんですか。


概論が大切です

司会 概論が大事かといわれると、私もわかりませんが、
大学での勉強に、概論という講座があって、
初めてその学問を学ぶ学生には、必須科目になってきます。

岡村先生 そうです。皆さんが、思っておられる以上に、概論の教育は大切ですよ。

純子(12級) 男性って、そういう抽象的な話がお好きですね。女性は、あまり好みませんけど。

良子(6級) 子供や学生さんなんて、そんな勉強知らなくても、どんどん強くなるのにね。

越田 それは、高橋先生みたいな、いい先生の指導があるからでしょう。

高橋教諭 そんな、私なんて、いい先生ではありませんよ。

良子(6級) きっと、私はいい先生にめぐり会えなかったから、強くなれないんですね。

純子(12級) そうそう。きっとそう。私も同じ。

岡村先生 入門者の時は、頭の中も純粋で真っ白なので、囲碁がこうゆうゲームだと言われると、
それ一つだけが正解と思い込んでしまいます。これが、一番恐いことです。

越田 強くなったプロは、子供時代に、あまり教えてもらったという記憶がない。
お兄ちゃんの碁を見て覚えたととか、一流プロの棋譜を丸暗記して勉強したとかは、
よく聞きますが。

岡村先生 先生を選ぶってことは、本当に難しいですね、縁と運の世界ですね、
いい先生の下でないと、なかなか優秀な生徒が育たないのも、世界共通ですね。


生きる効率

司会 越田先生は、「地を囲う」でなく、「地を囲う効率を競う」である。
どうしてそんなに「効率」という言葉にこだわるのですか。

越田 それは、直接「地を囲う」手は、効率の悪い手になるからです。

良子(6級) え〜!、それって本当ですか。

越田 本当です。
三男(初段) 良子さんは、地を囲う手ばかり打ってるから、僕に勝てないんだよ。

良子(6級) うそ〜!それならどう打てばいいの。また頭が混乱してきた。

越田 地を囲うより、戦いに勝つ手を選ぶ方が、有利ですね。

良子(6級) 悔しいけど、三男さんの方が、
私より上手なんだから、勝てるわけないてないでしょう。


岡村先生 越田先生のおっしってる「効率」って、戦いに勝つことなんですか。

越田 そして、序盤では、生きる効率が一番大切だと思っています。

岡村先生 「生きる効率」ね

越田 変化が多い局面ほど、「生きる効率」の違いは、勝敗に大きく影響します。

岡村先生 「生きる効率」は「手抜き」とも関係がありましたよね。


地を囲う手は悪手

司会 地を囲う手が、悪手であるという意味が、まだピンとこないのですが、
もう少しお話してくてませか
三男(初段) 地は囲うとしても、囲えないものだよ。

純子(12級) え〜!そうなの。

三男(初段) 囲われると負けるから、相手は邪魔するに決まってるからな。

越田 そうですね。初級同士の碁なら、地を囲う手は有力ですが

純子(12級) ほら。初級者の気持ちわかってる、越田先生は、

三男(初段) そりゃや、相手が打ち込んでこないのだから。

純子(12級) だいたい、人の領地に打ち込んで、その地を荒らすってのは、社会ルール違反。
やってはいけないことですよ。 特に、弱い人と打つときは、禁止にして欲しいですわ。

三男(初段) それじゃ、ゲームにならないよ。

純子(12級) そうすればもっと囲碁人口も増えると思いませんか

越田 地を囲う手が悪手といっても、「手どまり」の場合や、「勝ちました」という場合には
地を囲う手が、いい手になることがあります。

良子(6級) いい手になったり、悪い手になったり、ややこしいでゲームすね。


いい手と悪い手

司会 いい手と悪い手の見分け方に、なにかいい方法はないですかね。

良子(6級) 人によって、この手はいい手、悪い手と、全く正反対ことを言われたことない。

雅夫(2級) そんこと。いくらでもありますよ。

良子(6級) だから頭が混乱するのね。

純子(12級) 強い人がいい手と褒める手をを打つと、大抵勝てないわよ。

良子(6級) そうそう、この手はいい手なのに、この手で負けたねだって。
いい手なんて、わかって打ってなんかいないんだから。

雅夫(2級) ちょっと工夫したつもりで「得する手」を打つと、「あまりいい手でないよ。」
と言われことかも多いし。やっぱり、考えるより、教わることが大事と思っています。

越田 「得する手」がいけないのであって、工夫するすることは大切と思うのですが

雅夫(2級) え!。それはどうゆうことですか。

越田 「得する手」ではなくて、「損をしない手」が工夫の基本と思います。

良子(6級) 越田先生のお話は、凡人の私らには、理解が難しいですよ。

岡村先生 本当に、禅問答のようですね。


損しない手とは

司会 損しない手について、もう少し具体的に教えてください。

越田 次の狙いのある手は、いい手ですんね。

司会 それは、どうしてですか。

越田 相手に、手抜きされても損しないからです。

良子(6級) えー。手抜きされても損しない手ですか。

三男(初段) なるほどね。そういう考え方もあったのか。

良子(6級) ちょっと、本当にわっかってるの。

越田 一手打っただけで、いい手になる手なん手は、ほとんどありませんから

良子(6級) だから、思った通りにならないのよね。

三男(初段) 良子さんの女の魅力も、碁ではなかなか通じないようですね。

良子(6級) 三男さんの言葉に次の狙い、どこにあるのかしら。うふふ

純子(12級) その調子ですよ。良子さん、悟ったようね。


次の狙い

司会 損をしない手は、次の狙い手がる手ということですが、言葉だけが変わっただけで、
具体的に内容がわからないと言葉遊びに思えますが


越田 ドキッとするほど、きびしいお言葉ですね。

岡村先生 私もそう思います。まるで国語辞典の説明で、好きは嫌いでない人、嫌いは好きでない人と
ぐるぐる回っているような気分ですね。


良子(6級) 先生、うまい表現ですこと。ぐるぐる回って、もとに戻るのですんね。

越田 次の狙いの見つけた方の説明が必要でしたね。

雅夫(2級) そんな方法があるんですか。あるのだったら是非知りたいですね。

越田 先手で利かす場合には、相手が手抜きすれば、
相手の石が取られる場合には、大抵相手は手抜きしません。


雅夫(2級) そりゃ、そうです。

越田 この原理から、1回は手抜きできても、
次の手で抜きできない手が、損のない手になること多いですよ。


岡村先生 なるほど、さすが理論の越田で先生ですね。先ほどの言葉は撤回します。

良子(6級) 岡本先生、一人で納得するのはズルイですよ。
ちっとも私にはわかりません。


高橋教諭 急がば回れということですね。

純子(12級) 私なんか、まわり道の人生ばかりで、
早く第二の人生を見つけないともうタイムリミットです。


三男(初段) 大丈夫です。
私は純子さんのファンですから、第二の人生のお手伝いをさせてください。

純子(12級) 越田先生。こんな場合は、手抜きでいいのかしら?


殺す詰め碁

司会 どうして次の手がある場合には、いい手になるのですか。

純子(12級) どうも、次の手があるのかどうかが、キーポイントのようね。

高橋教諭 何か人生と似てますね。
次の目標があれば頑張れるし、計画もたてられる。


岡村先生 そうですね。
囲碁でも、上達したい、もっと強くなりたいと思うから
強しようするのも、同じかな。

良子(6級) でも、強も楽しい強ならいいけれど…..

純子(12級) 次の手を見つける強に、何がいいのかしら。

越田 詰碁の殺す問題の出番が、やっときました。

良子(6級) ここで、出てくるの。あ〜あ、ガックリ。

越田 良子さんは、詰碁が嫌いですか。

良子(6級) だって、解けないもの。

越田 確かに、解けるようになんるのは難しいでね。

良子(6級) どうやったら、楽しく問題にチャレンジできるかが、先決ですね。

純子(12級) 美しくな〜れ。賢くな〜れ。素敵な人生のために詰碁でダイエット

良子(6級) ダイエットってどういゆう意味かしら。

純子(12級) 無駄であっても、続けると何かいいことがありそうという、淡い期待と夢の話よ。

越田 その気持ちがあれば、「素敵な王子さん」にまためぐり会えるかもしれませんね。

純子(12級) ありがとう先生、なんだかちょっとやる気でできたみたいよ。おほほ〜

司会 時間なりました。純子さんんが変身。次回楽しみにしています。
今日は、ありがとうございました。