囲碁ってどんなゲーム まとめ

その1 囲碁は、自由性の大きいゲームである。
自由性とは何….
囲碁における自由性とは、どこにでも自由に打てるという「着手の自由性」のことであって、どのような局面であっても自由に構想が立てられるという「構想の自由性」ではありません。またさらに、どのような悪手を打っても、その手をいい手に変えられるという「変化できる自由性」でもありません。
その2 囲碁は、相手の手を制約するゲームである
制約とは何…
盤上に、自由に石が置けるというゲームルールによる制約や制限はないのですが、どのように構想すれば勝てるか、また効率よく地を囲うことができるかにいついては、構想の制約や着手効率としての制約があり、その制約を考えるゲームといえます。つまり、相手の手をいかに制約できるかの大小によって、勝てるかどうかが決定されるというゲームになっています。
その3 囲碁は、相手の石が取れると有利になるゲーム
石が逃げることで読み筋が生まれる。
相手の打った石が取れると大変有利にりますが、実際に取れることはありません。石が取られそうになると逃げるという手段があり、その結果必然の手順や流れが生まれることになります。ただ単純に逃げるとその周囲に相手の地が増えることになりやすく、勝負に勝てなくなるため、逃げても勝てるという構想条件が必要になります。
その4 相手の弱い石を攻めることができると、大きな確定地ができるゲーム
攻めると地が増える。
「相手の石が取れると有利になる」これもゲーム特性の大きな一つです。本来は、逃げようとする相手の石を無理に取ろしても取れることはないのですが、相手のミスで大石や要石が取れた場合には、大きな利益になります。攻める目的は、相手の石を取ることではなく、攻めるながら地を囲うまた攻めながら自分の弱点を補強するなどによって利得が得られることです。
その5 生きるテクニックの能力差が、棋力差になるゲームである
攻められないようにするには
弱い石が攻められると不利になるため、攻められないよう注意することが必要になります。そのための注意点としては、「打ち込み」や「切断」によって自分に石がまず分断されないように守ることが大切です。また手順が進行すると空間が狭くなり、序盤では十分に生きられる石であっても、徐々に生きくくにくくなるため、その用心と配慮が必要になります。自分の石が生きにくくなると、相手に攻撃のチャンスを与えることになるためです。
その6 手順進行によって、地の可能性が減るゲームである。
地の可能性が減るとは
地の可能性が減るとは、地として囲える空間の広さが手順の進行によって狭くなることです。この結果、地として囲える可能性の最大値が減少することになります。確定地にできる最大値は、地の可能性の大きさであるため。この値が小さくなると、その値の全てが確定地に変換できたとしても勝負に勝てないという状況になります。このような状況になることを「勝敗の確定」と呼びます。
その7 地の可能性を、効率よく確定地に変換確定させるゲームである。
確定地に変換確定させる
確定地に確定させるとは、相手が打ち込んできて、打ち込んだ石が生きれない状態にすることをいいます。つまり
 1. 打ち込んで来た相手がその空間では生きれない。
 2. 打ち込まれた方の石が、攻めあいで勝っている。…取られない。
 3. 5目中手や3目中手にならない。
この3つが条件が成立した時に、この空間は確定地の空間になったことになります。
その8 効率よく地を囲うことを競うゲームである。
地の効率を競う
地を囲う条件として、「効率よく」という形容動詞がついているのは、「地を囲う手」の多くが悪手の評価になるからです。このため「地を囲う手が悪手にならないように先手で地を囲う」ことが効率を高めるという条件になります。
その9 先手の効率を競うゲームである。
先手の効率とは…
「先手で地が囲える」、また「先手で生きる」など「先手かどうかによって着手の評価は大きくかわる」というゲーム特性があります。 先手で相手の地を減らせるという読みの予想で打たれた手が、予想ミスで後手になった場合には、その手は悪手という評価になります。このように、先手であるという判断能力は、構想要件や読みの正確さの評価からも、最重要な能力と評価されています。
その10 構想力を競うゲームである。
構想力とは…
構想とは、戦略や戦術を活用して、全局的な石の配置を活用することで着手効率を高めようとする考え方のことです。この方法では、「生きる効率」と「生きた効率」の評価が重要になります。生きる効率は、攻め合いで自分の石が取られない能力の大きさのことです。生きた効率は、石が完全に生きた場合にその生きた石との関連によって、次の狙いが生まれるかどうかの有無のことです。狙いがあれば、連続性とがあるため、良い構想であるという評価になります。