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◆ 日本への伝来

囲碁が、日本に伝来したのはいつ頃か。囲碁の通史として「坐隠談叢」(明治37年安藤如意著)では、遣唐使として中国に渡った吉備真備が待ち帰った説を「何等関係なきを知るべし」とし、碁の伝来は少なくとも推古朝以前としている。
結論として、一つには、奈良時代の遺産である正倉院御物中に碁盤が存在している事、もう一つには、万葉集巻九に、「碁師が収録されている事から8世紀に、日本文化に根をおろしていたのは確かなようである。
この当時の碁の担い手は僧侶である。701年「大宝律令」僧尼令には、「凡ハ僧尼ハ、音楽及ビ博戯オナサバ、百日苦役ス。碁琴ハ制ノ限リニ在ラズ」。
以来、日本では僧侶に碁の名手が輩出する。