11/19 更新  

◆ 日本最古の棋譜

鎌倉時代、貴族社会のみならず武士・僧侶さらに広範に知識人に普及していく。
「坐隠談叢」によると日蓮聖人の御書を検証し日蓮聖人とその弟子日朗の棋譜を日本最古の棋譜として紹介している。

昭和の時代に活躍した囲碁評論家安永一氏は、その著書「碁の発掘」で次のように述べている。
「本局は日本で最古の譜といわれるものだが、見られるとおり基本手法等についてとくにみるべきものはない。
ただ、ひたむきな戦力また力闘、終局まで全局盤を挙げての戦いの連続である。
前にあげた中国代譜と同じ点は、対角線の事前配置であり、(中略)本局は中央の星座に黒を置きながら、なお且つ黒手番で打ち出しているから、石数からいえば今の二子の置き碁である」