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【101】 囲碁は、 「地の大きさを競う」 ゲームである。
【解説】 囲碁は、地を囲うゲームであって、石を取るゲームではありません。しかしながら、地を囲うには、「石取る技術」が大変重要です。相手を攻めながら逃がすことで、効率のよい地が囲えます。攻めるのは、あくまで「地を増やす」ことが目的。相手の石を欲張って取ろうとすると、自分のダメも詰まるため、反対に取られない用心が必要です。
【102】 囲碁は、 「構想する構築型」 ゲームである。
【解説】 構築型ゲームの特徴としては、
1. スタート時点では、盤上には空間しかない。
2. 着手進行にともなって、碁盤上に石数増える。
3. 地を囲う手は、自分一人で打てる。
などがあります。
構築型ゲームでは、構想とその戦略が棋力となり勝敗のポイントになります。
【111】 囲うより、 「地を囲わせない」 スピードが早い。
【解説】 地を囲うためには、最低でも3つの石が必要です。しかし、地を囲わせないよう邪魔するには、一つの石で済みます。つまり、地を囲わせないスピードが早いことになります。したがって、地を囲う場合相手に邪魔させない準備と条件が必要になります。
【112】 取るより、 「取られない」 スピードが早い。
【解説】 石を囲って取るには、上下左右全てを囲うことが必要なため、1つの石なら4つの石が必要です。2つなら6つの石が必要です。このように囲う側は、囲われる側より数多くの石が必要となります。したがって、取られないように注意して逃げれば、石が取られることはありません。石を取る場合は、両あたり、シチョウ、ゲタなどの方法によって石を取ろうとしますがが、どちらか一方しか逃げれない「見合い状態」の時に石が取られています。
【121】 囲うには、 「地になる空間」 が必要である。
【解説】 地を囲う場合も、上下左右、全ての空間を自分の石で囲まなければ地になりません。また場所によっては、絶対に地できない空間もあり、そのような場所をダメ場といいます。狭くても地にできない場所がある反面、広くても地になりやす場所もあります。地になる空間は、その容易さに応じて、勢力地、確定地、境界の空間と区別することができます。確定地になると、打ち込んで地を減らそうとしても、石が取られ減らすことができない場所となっています。
【122】 攻めるには、 「捨てれない弱い石」 が必要である。
【解説】 相手の石を攻めるには、挟んで攻めれる石の存在が必要です。せっかく厚みを作っても、攻めるべき弱い石がないと厚みを働かせることはできません。厚みを作る場合には、その後の狙い、構想が必要になります。厚みを作った後、その厚みを働かせようとしても、やや手遅れになります。厚みも、地として囲うことができますが、効率の悪い手になります。
【201】 地 の特性は、 「勢力地、確定地、ダメ場」 へと変化する。
【解説】 地になる空間は、手順の進行にともなって、一方は確定地となり、もう一方はダメ場となります。布石の戦いは、まず未確定な空間の4隅に打たれ、その周辺をさらに立体的広げることで、勢力地となります。戦いによって確定地になる場合もありますが、終盤までの戦いの目的は、活きる場合を除いて確定地を増やすというよりか、地の可能性を制約するまたは広げる戦いといえます。終盤の寄せでは、白黒2つの異なった勢力地の境界が、重要な空間となります。
【202】 地の特性は、 「広さ、確定性、容易さ」 で分類できる。
【解説】 地になる空間を、7つに分類することにします。
1. 未確定な空間… どちらの石も存在していない広い空間。
2. 勢力地 ……… 一方の勢力のみが優勢な地になり易い場所。
3. 確定地 ……… 相手が打っても、生きれない場所。
4. 境界の空間…… 勢力が互角な、地の境界としての空間。
5. ダメ空間……… 黒白とも、地になり難い空間
6. ダメ場………… 黒白とも、絶対に地にならない場所
7. 目(眼)……… 石が取られない限り、絶対に減らない確定地。
【211】 一手ごとに、 「地の広さは減少する」。
【解説】 手順が進行すると、広い空間が徐々に狭くなり、一手で囲える地の大きさが小さくなります。そのため空間を囲って地にすることの価値が減少してきます。それとは逆に、
1. 生きなければならない石のグループが増える。
2. 相手を攻めれる、または囲って地にできる壁が生まれる。
このような状況から、あらたな中盤の戦略がうまれます。【212】 一手ごとに、 「石数は増加する」。
【解説】 手順が進行すると、広い空間が徐々に狭くなり、一手で囲える地の大きさが小さくなります。そのため空間を囲って地にすることの価値が減少してきます。それとは逆に、
1. 生きなければならない石のグループが増える。
2. 相手を攻めれる、または囲って地にできる壁が生まれる。
このような状況から、あらたな中盤の戦略がうまれます。
【221】 先着した方が、「場所の支配権が生まれる」 。
【解説】 石の打たれた上下左右の空間(呼吸点)は、打たれた石がとられないなら、必ず置くことのできる場所になります。また戦いにおいても大変有利の空間になり、地が作りやすくなります。そのため、できるだけ手抜きをして、広い空間に先着しようとします。つまり、石数の少ない空間は、価値の高い空間となります。ただし、手抜きをしても、「石が取られない」また「攻められない」が条件となります。
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