誰でもわかる碁の理論

その その2 その3
 

1. 碁とはどんなゲーム

 コンピューターの対局ソフトでは、「囲碁は一体どんなゲームであるか」の認識と理解の違いで、その思考ルーチンの優劣に大きな差が生まれます。

囲碁を最初に考案した人は、囲碁というゲームをどんなゲームとして楽しもうと考えていたのでしょう。現在でも囲碁のルールとして日本と中国ではその内容に違いがあります。

日本では、地の大きさを競う・・・・・・・・・ 地取りゲーム
中国では、盤上に置ける石数を競う・・・ 生き残りゲーム

として定義されています。このようなルールの違いがあるにもかかわらず、同じ一つのゲームとして楽しめるところに、実は囲碁のゲームとしての本質が隠されています。

 

2. 囲碁は「囲って石を取る」 ゲームでない

この両国の異なったルールにもかかわらず、
 相手の石を囲えば、石が取れ盤上から取り除くことができる。
といったルールはどちらにも共通したルールになっています。しかし、この両国のルールとも
 取った相手の石数を競う・・・・石取りゲームではない
のはどうしてでしょうか。実はこれが第一の秘密を解く鍵になっています。
死活や手筋といった石を取る問題がたくさんあるにもかかわらず、なぜ取った石数を競うゲームにならないのかを次に説明したいと思います。