誰でもわかる碁の理論

その1 その その3
 

3. 石は囲って取れない

相手の石を取るには、相手の周囲をすべて囲わなければならないため、
 取るための石数が取られる石数より数多く必要
となるからです。つまり
 囲われないようすれは、石は絶対に取られない
別な反対の表現をすれば
 逃げようとする相手の石を、囲うことができない
ゲームであるということに気がつきます。

このように石を囲って取ることができないため、石取りゲームとして定義が出来ないのがその答えになります。

しかしそれでは何故、「囲碁が石取りゲーム」でないのに、囲えば石が取れるというルールが必要だったのでしょうか。次にそのことについて説明します。

 

4. 「囲えば取れる」というルールが必要な理由

中国ルールで説明いたします。中国では盤上に置ける石数を競うゲームとして競技するため、数多く置いた方が勝ちになります。
囲碁のルールでは、黒白交互に打つことが義務つけられているため、19路盤上に石を置く場合、碁盤の大きさが19*19で361ヶ所に石を置くことができます。黒白交互に置いていくと、黒石が181個、白石が180個、置かれる計算になります。つまり、先に黒石を置き始めた黒側が、必ず1子白より数多く碁盤に石が置けるため、いつも黒の勝ちになってしまいます。これではゲームになりません。そのためどうしても「囲えば石が取れる」というルールが必要となったのです。